神経が繊細な人
人が嫌な表情をしたり、怒られるとへこんでしまう。
周りに神経を使い、疲れ切ってしまう。。。
音、光などに敏感で、人が感じないレベルのものにも気づいてしまう。
↓ このような性格をHSP(ハイリ―・センシティブ・パーソン:人一倍繊細な人)といい、人口の5人に1人が該当するらしい。
HSPの人は、神経質でも忍耐力がないわけでもなく、単に人より神経が敏感なのである。
子供の頃から「打たれ弱い」だとか「根性がない!」「おどおどしている」だとか散々言われて、自己嫌悪を感じて生きてきた。
人前に出るのが苦手で、周りに気を使いすぎてしまい疲れ切ってしまう。 だから一人でいる時が一番快適なのである。
そんなこともあり、いつも不安を抱えたまま暮らしてきた。
だがこの敏感さは、持って生まれた感覚なのだと分かった。
→ 逆に言えば、神経が鈍感な人には絶対にわからない感覚ともいえる。
(鈍感な人が、敏感な人を傷つけるようなことを平気で言うのだろう。)
↓ また、こちらにも繊細さや不安を持ちやすい性格に関連していると思われることが
書かれていた。
本書のメインテーマはサイコパス(平気で嘘をつき、罪悪感ゼロ)な人を脳科学的に解説している本である。
偏桃体は、人間の快・不快や恐怖といった基本的な情動を決める場所である。
また、前頭前皮質のうち眼窩前頭皮質と内側前頭皮質の機能は、「悔しい」「腹が立つ」「楽しい」といった感情を喚起するような記憶(情動記憶)を制御している。この部分の機能が高い人は、衝動的な行動が抑えられ、対人関係で適切なふるまいができる。
サイコパスは、偏桃体と前頭前皮質の活動が低いか、結びつきが弱く、
恐怖や痛みや罪、恥の意識を覚えることができないと書かれている。
※一方、サイコパスとは逆に、前頭前皮質と偏桃体の結びつきが強すぎる人もおり、
このような人は社会不安障害(対人恐怖など)やパニック障害、うつなどに罹患しやすいとのこと。
打たれ強い人をうらやましがったり憧れたりしたのだが、脳の構造上、どうしても個人で頑張れる限界があるのだ。
そう考えると、とても気持ちが楽になるのではないだろうか。
打たれ強い人を目指すのではなく、自分の脳はそういう構造なのだと理解し、
自分の基準で社会での暮らし方を考えればいい。
周りに気を使いすぎる人、不安を感じやすい人への参考になれば幸いである。